映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が興行収入150億円を突破。コミックのシリーズ総売上も9,000万部を超えるなど、社会現象となった『鬼滅の刃』は、小学生以下の子どもたちにも大人気だ。家族愛、努力の大切さなどが描かれた同作だが、一方で戦闘シーンの生々しさ、死をリアルに描いた場面については「子どもには刺激が強いのでは」「トラウマになりそう」と心配する親の声も。『鬼滅の刃』は、子どもの心にどんな影響を与えるのか。アニメを用いたカウンセリングも行う、心理カウンセラーの浮世満理子氏に聞いた。 ※一部、ネタバレになる内容を含んでいます。 【画像】りぼん作家が描いた『鬼滅の刃』 スーツ姿の富岡義勇 ■戦闘の生々しさは物語に必要、「単なる惨殺シーンではなく、『何をしたら死ぬのか』を描いている」 ――『鬼滅の刃』は、子どもの教育にも良さそうな家族愛、努力の大切さ、諦めない心などが描かれている一方、SNSなどでは「戦いの場面が生々しすぎる」「子どもに見せられない」という親世代の意見もあります。 「鬼と人間の戦いの場面は確かに生々しいですが、それは『鬼滅の刃』の物語に必要なものだと考えています。本作の根底にあるのは、『命とはなんぞや?』というテーマだと思うんですね。主人公の炭治郎をはじめとする鬼殺隊の隊員は、生身の身体で鬼たちに戦いを挑みますが、ここで描かれる鬼と人間の姿こそが、“生と死”というテーマにつながっています。医療が進んだ現在は、『死ぬことは負け』と思われがちです。でも本当は、長生きすること自体がゴールではなく、『何をもって生きるか、人生の中で何を残すか?』が大切。そのことを『鬼滅の刃』は問いかけているのだと思います」 ――死を克明に描いていることも、生と死というテーマを際立たせるために必要だと。 「そうだと思います。鬼殺隊は日輪刀で鬼の首を飛ばしますが、それは単なる惨殺シーンではなく、『何をしたら死ぬのか』を描いているんですよね。隊員や柱(鬼殺隊の頂点に立つ9人の剣士)たちも戦いで壮絶な死を遂げていきますが、それをリアルに表現することで、やはり『死とは何か?』というテーマに行き当たります。多くのヒーロー漫画、ヒーローアニメでは、殺された主人公が生き返ったり、転生したりすることがありますが、『鬼滅の刃』ではそうではなく、理不尽な死、無残な死であっても、そのまま描いています。これは、私たちが生きている世界でも起こり得ることですよね」
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