9月の中途求人倍率2.11倍 小売り・流通で求人増 - 日本経済新聞

パーソルキャリア（東京・千代田）が20日発表した9月の中途採用求人倍率は、前月比0.02ポイント高い2.11倍だった。2カ月連続で過去最高を更新した。冬の賞与後の転職をめざす転職希望者などが増えた一方、新型コロナウイルスの水際対策緩和に伴う訪日客需要の拡大を見越した企業の採用が伸びた。

中途採用求人倍率は同社の転職サービス「doda（デューダ）」に登録する求人数を転職希望者数で割って算出した。転職希望者数は前月比3.1%増え、求人数も3.9%増えた。例年9月は翌年1月の入社に向けた転職希望者が増える傾向にある。

求人数は全13業種で前月を上回った。業種別では「小売り・流通」が7.2%伸びた。ドラッグストアでは感染症対策商品の販売が好調なほか、日本製の化粧品などを求める訪日客の来店増を見すえ採用を広げている。「メディカル」も7.1%増えた。

大浦征也doda編集長は10月以降について「全国旅行支援や水際対策の緩和などによってレジャー・外食などの求人が増加する」とみる。「現時点では円安や資源高による求人への大きな影響は見られない。ただ深刻化すれば、個人消費の落ち込みによって関連産業に影響が出る可能性がある」という。

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